インフレやデフレまた、リフレという用語に関しては普段からよく耳にするのではないでしょうか。最近ではこのような経済の用語が普段の生活においてもよく聞かれるようになってきました。
それだけ多くの方が自分達の普段の生活において経済に関する事や資産運用に関して高い関心を持っている事の現れなのです。
このような背景には長引く不況の中で自分の資産や収入は自分自身で賄い、考えていかなければならないという切実な時代背景がありました。物価に関する考え方は経済学的観点からだけではなく、普段の私達の生活にも密接に影響してきますのでその点に関しては十分に考えていきましょう。
普段の生活においてインフレやデフレを常に意識している方は少ないと思いますが、これに関して適切な考えを持つことで資産運用においては大変重要な考察が可能となってきますので、是非一度時間をとってきちんとした学習を行っていきましょう。
インフレの原理は以下の通りです。今まで一個100円で購入できていた商品が150円に値上がりした場合、その分貨幣価値の下落を招きます。これは1消費者である私達の生活に大きな影響を及ぼしますので多くの方は敬遠しがちな経済的な現象です。
むしろ物価が安いデフレーションの方が生活的には安定しているのではないかと考える方が多いと思います。しかし、極端なハイパーインフレでも起きない限りにおいては、長期的な経済成長の観点から見る限り、インフレの方が経済的には良い場合が多いのです。
何故かと言うと、お金は常に市場において循環しているからです。物価が上がる事によって市場において流通するお金の量が増えるので、循環効率を考えると長期的な経済成長には必要であると考えられるのです。
簡単なモデルとするとこのようになります。企業は商品を生産して販売を行う事で利潤を得ています。販売価格である物価が上がれば、その分売り上げや利益は上がるので、その会社の業績向上につながっていきます。それにより、従業員の給与が上がりますので消費が増えていくという正の循環で経済が回っていくという考え方が成り立つのです。
ここ数年の政策の中で日銀や政府もこれを狙っており現在、物価の上昇目標を2パーセントに設定しています。これを達成するのは大変難しいですが、今後の消費増税と合わせて大変重要な問題となりますので、是非注目していきましょう。しかし、増税と物価の上昇が両方訪れると大変な経済的負担が各家庭にかかってくるので、その分、やはり給与の増加は大変重要な問題となるのです。
先程まではインフレーションに関して述べてきましたが最近までの日本経済においては長く続くデフレーションが大変大きな問題となっていました。デフレーションは大変深刻な影響を多くの方に与えてきています。先程までのインフレーションとは逆の現象が起きるのがデフレーションの特徴です。
今日本はアベノミクスという経済政策のもと、このデフレーションからの脱却を狙っています。物価上昇率の目標値を定め、そこに対して数々の政策を立案、実行しています。デフレーションについては長い間日本経済における問題として取り沙汰されてきました。
一般的な庶民にとって物価が下がるのは大変ありがたい事です。日々の出費が大きく削減されるので、大変ありがたいと感じる方が多いのも当然です。しかし、これが長期的に続くとマクロ経済的にはあまりよい影響が実はないのです。
これからそれに関して述べていきます。インフレーションの時にも述べましたが、企業は商品を製造、販売して利益を上げています。販売価格である物価が下がれば、その分売り上げや利益は減ります。企業は利潤追求を行っていくのが当然の組織ですので、売上が落ちれば、利益を上げる為に、経費の削減を行っていかなければなりません。
その為には会社の従業員の給与を減らしたり、リストラを行っていく必要が生じてくるのです。そして更に企業は設備投資等を減らしていきます。これにより他の会社も多くの仕事を失っていきます。
これにより、仕事がなくなる会社や人はどんどん増えていきますので、倒産やリストラで個人消費は大きな影響を受ける場合が大変多いです。これをデフレスパイラルと呼ばれ大変多くの経済的損失を日本社会にもたらしてきました。日本経済は長くこのようなスパイラルにはまり込んでいたため、長期的な構造不況にはまり込んでいました。
アベノミクスではこのデフレ不況からの脱却を目標としています。ここのところ株や為替はこのような政策期待から上昇を続けてきました。経済は多くの方の考えの元に動いているのです。
企業、個人、政府など多くの方の利害関係に伴って経済は動いていきますので、大変興味深く、観察しているだけで楽しんでいけます。
是非、今後の相場を占っていく上でこのような政府の動向には注目していきましょう。楽しみながら日々のニュースなどに触れていく事が大変重要です。自分達の身の回りに直接関係する事ですので楽しんで学習していく事が大変重要な事です。デフレーション脱却で真の日本経済回復が訪れる日を多くの方が待望んでいます。
インフレーションとデフレーションに関しては簡単ではありますが、その大まかな概要に関しては記述を行ってきました。ここ数年、経済学やビジネスの世界ではリフレーションと呼ばれる説を主張する学派もどんどん増えてきています。ここ数年の構造的な不況から脱出する為に経済学者や政治家、官僚たちは様々な苦闘を行ってきました。
自分達の生活を考えるには経済学的に現在の社会を考察する事は大変重要な事です。普段から良く見聞きする経済学のキーワードには十分に高い関心を払って見ていきましょう。最近ではパソコン等でも簡単に経済や投資に関するキーワードは検索できますので、これらを使って自分の投資力を上げる事は大変重要な事です。
最近新たな学派として注目を浴びているリフレーション政策とは、現在日本が全力を上げて取り組んで、行っている経済政策に近く、長期デフレーション社会からの脱却を目指す日本には大変重要な政策です。このリフーレーション政策は物価目標を定めてそれに向けてあらゆる政策を実行する事を言います。
ここ数年、日本においては大胆な金融緩和政策が功を奏しています。最近では円安の効果も相まって大変大きな効果が出ています。政府日銀が主導して行うこのような相場押し上げは官製相場と言われますが、ここまで大きな政策を矢継ぎ早に実行するという事はそれだけ本気で景気浮揚を狙っているからです。
日本は今後、少子高齢化がどんどん進んでいきます。その為、消費税増税などでなんとしてでも増大が予想される社会保障財源を確保したいという思惑があります。今後も金融市場を注視しながらどんどん新たな経済政策を政府や日銀は行ってくる事が予想されています。
これからの時代を賢く生きていくには是非、このような政府や日銀の経済政策に常に高い関心を持ちましょう。年金や社会保障は遅かれ早かれ、いずれは自分達の身に降りかかる問題です。
注意して行政の行う政策に関して見ていく事は大変重要な事です。
投資に関心を持つという事は自分達の身の回りの出来事に対して高い関心を持つという事ですので、このような方が増えれば増えるほど日本という国家は益々素敵な国へと変化していきます。
高い興味関心を持つ事で自分の投資パフォーマンスにも必ず影響するので楽しんで普段のニュースや経済政策に関して敏感になっていくべきなのです。